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歯科知識
「歯茎が下がった、痩せた」と悩まれている方。治療できるかもしれません。
患者様から
「歯茎が下がった、歯茎が下がって冷たいものがしみる、歯茎が下がったところの見た目が気になる、矯正治療後に歯茎が下がった」
どうにかなりませんか ?
とのご相談がよくあります。
そのお悩み、当院で解決できるかもしれません!!!!
歯茎が下がった=歯肉退縮 と呼ばれます。
歯肉退縮とは本来であれば歯茎に隠れている歯の根っこの部分が見えている状態のことを指します。
今回は歯肉退縮の原因と治療について解説していきます。
~歯肉退縮の原因~
歯肉退縮(歯茎が痩せる、下がる)の原因は複数あることが多く、次のようなことが挙げられます。
1.歯周病
2.矯正治療後
矯正治療のリスクとして、一番多いと思われる訴えが歯肉退縮です。無理な力で歯を動かしたり、もともと歯茎が薄い方の矯正治療後に起こりやすいです。
3.ブラッシングが強すぎる
歯磨きするときに、誤った方法で行ったり、力が強すぎると歯茎摩耗します。
適切な歯ブラシ圧を歯科医院で教えてもらいましょう。
4.歯の位置異常のよるもの
歯肉退縮は、歯を支えている骨が薄いと起こるリスクが上がります。元々の歯の位置が外側(唇側)に位置しているということは、外側(唇側)の骨が薄い可能性が高く、歯肉退縮の原因になります。
5.かみ合わせ(咬合)が悪い
6.歯ぎしりや食いしばり
ではこれらの原因に対する対策、対応を行うと失った歯茎を回復させることができるのか…
答えは否です。
歯肉退縮の原因を対策することは進行を防ぐことには繋がりますが、それだけで歯肉が回復することは残念ながらありません。
~歯肉退縮は放置しているとどうなるのか~
(e.g. Chambrone L, J Periodontol. 2016 Jul;87(7):796-808.)
では放置して起こりうる問題にはどのようなことがあるのでしょうか。
1.見た目問題
まず気になるのが見た目かと思います。歯がきれいでも歯茎が下がってしまっていては気になるかと思います。
2. 歯がしみる問題
歯肉が退縮して見えている部分は、本来は歯茎に守られている歯の根の部分です。この部分は外部からの刺激に弱いので、知覚過敏となり、痛みが発生することがあります。
3. 歯茎が下がったところの根がむし歯になる問題
歯肉退縮でむき出しになった歯の部分は弱いので、むし歯になりやすいです。
4. 非う蝕性歯頸部疾患(くさび状欠損)
むし歯にならなくても、歯が削れたり割れたりすることがあります。歯肉退縮が起こり、歯のエナメル質の部分と歯の根の部分が現れると、そこが摩耗したり、歯ぎしり等の圧力に耐えられなくて損傷していく可能性が高くなります。
5. 歯が抜けてしまう
歯肉退縮が進行すると、最終的に歯が抜けてしまったり、抜歯しなければいけなくなってしまいます。
下の写真は歯の根の先まで歯肉退縮が進行し、抜歯となったケースです。
~歯肉退縮の治療方法、治療例~
治療方法
結合組織移植を併用した、根面被覆術
治療費用
1歯あたり7万円(税別)
*この術式にプラスで再生材料が必要な場合は5万円(税別)で頂きます。
リスク
歯肉が下がってしまった分すべてを回復できるわけではありません。
気になる方はご自身が適応かどうかなど、是非相談だけでもお気軽にお越しください。
川原歯科クリニック
〒731-0211 広島県広島市安佐北区三入3-2-27